■当社の7Sへの取り組み■
当社では、2008年4月~2009年3月にかけてISO9001に取り組んでまいりました。しかしながら、基本的な衛生管理ができていないとISOも机上の空論になりかねないこと痛切に感じ、2009年2月に『食品衛生7S』の基本方針を定め、2009年2月に活動を開始しました。
一般的な工業の場で行う品質管理の第一歩は、「5S」(整理、整頓、清掃、清潔そして躾)です。この日本生まれの「5S」は、日本企業の世界的進出に伴って、今や、世界的規模で行われており、企業の品質管理の重要な要素となっています。この活動を行うことにより、作業の効率化が図れ、生産量の増加、売り上げの増加、その結果として利益の増加につながります。
しかしながら、この5Sを食品産業に持ち込んだ場合、整理・整頓段階までは問題なく導入できますが、清掃・清潔の段階でつまずくことが多いと考えられています。なぜなら、 通常の工業「5S」は、一般的な産業にも適用できるようになっていますが、効率を第一の目的とするために、清掃・清潔も肉眼で見た清掃・清潔でしかありません。一方、食品産業ではこれら衛生管理が大きな課題であり、肉眼で見た清潔さ以上の顕微鏡レベルの微生物を対象とした「清潔」が必要となります。
そこで、当社では微生物レベルの清潔さを得ることを目的とした、乾燥状態で行う清掃と湿潤状態で行う「洗浄」や、微生物を直接殺すための「殺菌」を含めた『食品衛生7S』への取り組みを行うこととしました。
この『食品衛生7S』は、整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌・躾・清潔から成りたっています。整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌は、その目的である「清潔」を得るための手段であり、マニュアルに定められたとおりに行われなければならなりません。その動機付けが「躾」です。全社員、納得の上で、マニュアル通りの作業をしてもらうためには教育が必要です。この手段としての整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌と躾が適切に実施できた段階で得られる結果が「清潔」であり、その上に「食の安全・安心」があると当社は考えます。
■7S委員会の定期開催■
活動内容としては、月1回、定期的に、東洋産業㈱担当者と7S委員、事務局が同行して工場内を巡回指摘し、7S委員会において東洋産業㈱よりその指摘事項の報告と説明を行ってもらいます。指摘を受けた委員は改善の進捗状況を次回の委員会で報告します。
■7S委員会の役割■
7S委員長(社長)
|
|全体の7S活動の推進に責任を持った上で、7S委員会を主催します。
7S副委員長(常務・担当部長)
|
|委員長を補佐します。
|
7S委員(次長、関連部署課長4名および7S担当社員2名)
|
|7Sの基準を理解して現場の従業員に7S活動の普及を図ります。
|また、各職場の現状を把握し、改善に努めます。
■7S委員会の目標■
7S委員会の活動を通して、整理・整頓を行し清掃マニュアルを作成し、それに従った清掃ができるよう習慣づけることを目標とする。
■清掃マニュアルの作成■
だれがいつ行っても同じレベルで正確な清掃ができるように清掃マニュアルを作成し、あわせてATP測定を実施することとしました。
■社内コミュニケーション■
7S委員会で決定された会社の方針を全社員に浸透・定着するために、社内掲示板や回覧を活用し、さらに、社内放送や朝礼で確実に決定事項を伝達することとしました。
その結果、伝達情報を受ける作業従事者だけでなく、指示や伝達をする管理者にも取り組みに対する意識の変化が見られてきました。
■活動の成果■
<原材料在庫の減少>
定位置管理により、約20%減少しました。
<クレームの減少>
従業員意識の改善の結果として、7S着手前と比べ30%減少しました。また、カビ、酵母に関するクレームはゼロになりました。
<管理者・従業員の意識改革>
ミーティング等で確実に部下へ伝達する習慣が付くことができました。このように様々な手段で伝達し、繰り返し繰り返し行うことにより習慣が身についていくことを実感しました。
■食品衛生7Sのポイント■
<人の知恵を出すような仕組みづくり>
企業により色々な取り組み方法がありますが、当社では週1回、各職場でミーティングを実施し、全社員で問題点について対応を決め、実行しています。損結果、委員だけでなく全社員が考え、知恵を出すことができるようになってきました。
<社員みんなが参加する「全員野球」>
「管理者からの指示を待って改善を行う」という考えを持っていたり、また、誰が改善を行うかその責任区分が明確になっていなければ活動は進みません。このような状態では、一時的に改善されても、また元の状態に戻ってしまうということが多いと考えます。
<時間をかけてじっくり進める>
人づくりには時間がかかります。組織の中には『食品衛生7S』をよく理解できない社員や、中には変化をこばむ考えの社員もいます。全社員参加のためにも、根気よく時間をかけて一歩一歩進めていくことが最も重用だと考えます。
■今後の目標■
<クレーム件数の低減>
さらなるクレーム件数の低減化を目指します。
<活動主体の分散>
7Sマイエリアを導入します。また、7S委員会の一部を製造部署に移管し、『食品衛生7S』活動のさらなる活動の活性化を行います。
<清掃マニュアルの改定>
マニュアルに写真などを活用し、確実な清掃の実施を行います。
<躾の徹底>
よりいっそうの全社員参加型の『食品衛生7S』活動を目指します。 |